第332回目。
「十九 紀(はじめ) 無濾過生原酒中取り 平成弐拾壱酒造年度」――長野県の酒です。
元々個性的な酒質で、ガッチリと固定客のハートを掴んで話さない銘柄ですが、
以前飲んだ燗向きの酒に続き、今回も少々実験的と言うか、今までと若干毛色の違う味わいになっています。
購入した店の方の話によると「初日は十九らしい味だが、日を置くとジューシーでフルーティーになる」とのことでして。
個性的な酒や実験的な酒は(旨いかどうかは別にして(!?))結構好きなので、これは絶対に買わねばなるまい!と(笑)
それほど生産石高や取扱店も多くない銘柄ですが、当ブログではこれからも密かに応援していきますよ~
……あ、ただ個性的という言葉通り万人向けの酒質ではありませんので、ご注意を。
(飲み始め:2010年02月21日)
若干どっしりとした甘い香り。
サクランボを思わせる香り。
あー、濃いわー
腰の強い酸味が一本ビシッと。
そして炭酸由来の酸味と刺激感に、しっかりとした旨味と柔らかい甘味。
軽めの渋味もなかなかに良いアクセント。
お、飲んでいる内に太い酸味が穏やかに感じられるように。
そして代わりに、旨味がさらにしっかりと自己主張。
ただこれまた悪くないですね!
酸味と旨味の二本柱といった感じです。
食べ物との相性は甘味と酸味が干渉気味。
甘い物との相性は良し!
なかなかに良い味わいです。
十九らしい「どっしりフルーティー」という感じで。
さて、酒販店で聞いた話によると、これから少し時間を置くと劇的に変化するそうですが……
うん、非常に楽しみですね~
データ――
原材料名 米、米麹、醸造アルコール
精米歩合 65%
アルコール分 17度以上18度未満
製造年月 22.1
(株)尾澤酒造場
2010年02月22日追記――
軽快な甘い香り。
スッキリとしたサイダーを思わせる香り。
一日でだいぶ香りが変わりましたね~
お、酸味が若干軽快に。
やはり一本太い芯が通っている印象はありますが、結構綺麗な感じに変化。
野性味あふれる果実感?
口内でジュワーッと広がる酸味、甘味、渋味。後口には苦味。
若干食べ物との相性も向上!
甘味のある食べ物や甘い物との相性は良し!
2010年02月23日追記――
む?若干甘口な赤ワインを思わせる香り?
ジューシー!
ビシッとした酸味がジュワーッと口いっぱいに。
そこからじわりと染み出る甘味に旨味。
その後ろに常にある渋味が、やはり野性味あふれる感じを演出。
酒質によっては雑味になりそうな感じもありますが、元々荒々しい味わいなので逆に面白い印象です。
食べ物との相性はさらに向上。
合わせられる幅がさらに広く!
ぬる燗――
甘味の立ち上がり方が結構良い感じ!
ジューシーだー
なかなかに良いですね!
これは飲みやすい!
熱燗――
若干アルコール感がピリピリ。
でも面白いです。
ぬる燗良いですね~
初日に燗してみなかったのを若干後悔……
2010年02月25日追記――
甘い香り。若干エステル香も?
旨味が増加。アルコールの風味も若干増。
ビシッとした酸味に絡む旨味と甘味、渋味に苦味。
五味を刺激される――かなり味覚情報の多い酒です。
個性的な味わいと言えば単純ですが、何と言うか雑味を雑味と感じさせない強力な味わいで、悪い意味ではなく無理やり飲ませてしまう印象?
こういう酒質もアリですね!
2010年02月27日追記――
アルコールの香りが増加。
酸味を感じさせる甘い香り?何らかの花のようにも思える香り。
旨味とアルコールの風味がさらに増加。
全体的に濃く、そして若干重たく。
苦味や渋味なども以前よりハッキリとしたため、少々飲みづらい印象に。
何だろう……前回あった力強さが減って、強くなった雑味を抑えられなくなったような?
ううむ、酒質の経時変化が良い感じなので、数日かけて飲むべきだとは思いますが、開栓後一週間以上は置かない方が良さそうです。
開栓して三、四日ぐらいで飲みきるべきでしょうか?
なかなかに良い酒でした!
確かに酒販店の方の言葉通り、今までの十九とは若干違う印象がありましたね~
ただ、やっぱり根っこの部分は紛れもなく「十九」!
相変わらず人を選ぶ部分もありますが、ハマる人はきっとハマります!
……そしてさらに今年は色々と実験的なことにも挑戦してくれそうな気がするので、今からワクワクしております(笑)

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本醸造
尾澤酒造場