第623回目。
「ソッガ ミヤマニシキ2011 ノスタルジー古典生もと」――長野県の酒です。
ワインメーカーが趣味的に極少量作り上げる「採算を無視した酒」――と、今回は久々の小布施酒造の酒になります。
ネット販売を止めてしまわれたのでなかなか買えなくなってしまったんですよね……
ちなみに裏ラベルによると、古典生もととは「現代の生もと」では可能な「培養乳酸菌添加や硝酸カリウム添加」を行っていない物だそうでして……しかし生もとが乳酸菌を添加しても良かったとは知りませんでした……確かに生もとはラベルの表示事項ではないので多少融通が利くとは思いますが、それにしても……ううむ。
……細かい話はともかくとして、今回のこのノスタルジーは「天然酵母が途中でスタックして、低アルコールの残糖の多いものに仕上がってしまいました」とのことですので、おそらく来年以降の同名の酒とは全く違う感想になると思われます。ご注意ください。
では本文をば!
(飲み始め:2012年10月11日)
しっとり重厚さのある甘酸っぱい香り。
白ワイン+旨味を感じさせる香り?
んー、重厚!
味が多いですね~
ただキチンとまとまった印象なので、余り雑多さは感じません。
非常に独特というか個性的な味わいです。
口内を満たすたっぷりの柔らかい酸味と旨味、その後ろからはしっとり濃いめの甘味に軽快な苦味、後口で再び酸味が主張した後、じわじわと消えていきます。
含み香には麦焼酎ぽさも若干?
なかなかにクセのある酒質なので若干人を選ぶとは思いますが、不思議とスルスル飲めてしまいます。
うん、私結構好きですこれ。
食べ物との合わせるなら味の濃い物や酸味のある物と。
他の物には酸味や甘味が干渉。
データ――
原材料名 米、米麹
原料米 長野産美山錦
精米歩合 59%
アルコール分 14%
日本酒度 -13
酸度 3.7前後
製造年月 12.3
小布施酒造(株)
2012年10月12日追記――
甘酸っぱい香り。……何らかのフルーツビール風の香りも?
酒質の太さが強く。
酸味と苦味、旨味が増加。
口当たりは若干ピリッと。
少しバランスが尖ってきました。
ただまだまだ悪くないです。
2012年10月13日追記――
濃い香り。
アルコールの香りが若干増加。
にごり酒のエキス分の多さを想起させるような香りも。
若干崩れてきました。
旨味、酸味、渋味、エグみが増加。
舌に引っ掛かる感じも少々。
ううむ、重量感やクドさが出てきてしまいました……
2012年10月15日追記――
エキス分たっぷりな香りにアルコールの香り。
若干重たさも。
前回の変化がそのまま進んだ印象。
結構苦味も強いです。
だいぶバランスも尖ってきました。
2012年10月17日追記――
しっとりとした濃い香り。
苦味と酸味が増加。
含み香には貴醸酒ぽさも。
んー、尖った飲み口ですが、何だか飲んでいる内に慣れてきたのか、結構悪くない気がしてきました!
酸っぱ渋苦いので他の方には全く勧められませんが、この尖りっぷりも…………
……まあ開栓後はなるべく早く、可能なら二日以内には飲みきるべきですねー

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